伝統の技で愛されるお菓子作り
当社は戦後、飴作りからスタートした小さな町工場で、おかげさまで70周年を迎えようとしております。
これまで、甘納豆、飴、ゼリーなどの製造を行い、福島・東北のお客様にご愛顧頂いて参りました。
時代のニーズが変わりゆく中、伝統の技(甘納豆職人の技)を生かせるお菓子はなにか、幅広い年齢層のお客様に喜んで頂けるお菓子はなにかと考え、辿り着いた答えが「どらやき」でした。
実は、3代目社長は以前から常々「おいしいどらやきを作ってみたい」と申しておりましたが、工場生産の設備しかない会社で生菓子の製造・管理・販売をすることは到底難しく、数年前までは、「絵に描いた餅」として、実現することはありえないと誰もが思っておりました。
しかし、東日本大震災で、流通の流れ・お客様の流れ等が急激に変化したのです。「今こそ福島のお世話になってきたお客様に喜んで頂く、元気になっていただけるおいしいお菓子を作ろう!」と、どらやき専門店の開始に向けて、どらやきの研究を始めました。
目指したのはコーヒーに合うどらやき
丹坊のどらやきは、「伝統を今へ」という考え方の下、これまでお茶菓子であったどらやきを進化させ、「コーヒーに合うどらやき」を目指しました。
丹坊のどらやきは「プレミアムなカフェタイムをお届けする」という気持ちを大切にして、ひとつひとつ愛情をこめて“手作り”しています。「また食べたくなる後味」がお客様にご好評いただいています。
新感覚の粒餡と生地へのこだわり
自家製粒餡は、「伝統の製法を守り、かつ現代のお客様好みの新感覚の粒餡」を目指しました。えりも小豆としゅまり小豆という品種を使い、粒餡独特の固い小豆の皮の口あたりをやわらかくし、北海道産の砂糖は、豆のうまみを生かすギリギリのところまで控え、後味軽やかな粒餡に仕上げました。
生地は、「伝統のレシピを守り、かつ食感は現代のお客様好みのふんわり・もっちり・しっとりが共存する生地」を目指しました。宮城県産の小麦、福島の新鮮な卵をひとつひとつ丁寧に割卵して仕込むことで、カステラのような風味としっとり感を作りました。